麻しん(はしか)と風しんはどんな病気ですか?
どちらもウイルスによる感染症で、感染力が強いことが特徴です。
特に風しんは妊娠初期に感染すると、赤ちゃんに影響する可能性があるため注意が必要です。
麻しん・風しんの感染経路は?
**麻しん(はしか)**は特に感染力が強く、以下の経路で感染します。
• 空気感染:同じ空間にいるだけで感染することがあります
• 飛沫感染:咳・くしゃみ・会話のしぶき
• 接触感染:ドアノブや手すりなど
風しんは主に
• 飛沫感染
• 接触感染
で広がります。
※麻しんほどではありませんが、家庭内で広がりやすい感染症です。
なぜ「家庭内感染」が問題になるのですか?
よくある流れは、
「職場・学校で感染」→「軽い風邪程度で気づかない」→「自宅で家族へ」
というパターンです。
妊婦さん本人はワクチンを接種できない時期があるため、家族からの持ち込みを防ぐことが大切です。
抗体検査について
麻しん・風しん抗体検査とは何ですか?
血液検査で、今どれくらい免疫(抗体)があるかを調べます。
「過去にワクチンを打ったはず」でも、年数が経つと免疫が弱くなることがあるため、現在の免疫状態を確認する目的で行います。
ワクチンを過去に打ったか分からないのですが、確認できますか?
「どちらか一方が対象外でも、もう一方の検査は対象」とはどういう意味?
麻しんと風しんは別の病気のため、助成や判定が別々です。例えば、
• 風しんは十分な抗体がある(対象外)
• 麻しんは抗体が不十分(対象)
といったケースがあり得ます。
この場合、麻しん抗体検査(または接種)のみが対象になります。
検査法(EIA法・HI法)について
EIA法とHI法は何が違うのですか?
どちらも抗体を調べる方法ですが、表示のされ方が違います。
• EIA法:数値(IU/mLなど)で出ることが多く、分かりやすく再現性も高い
• HI法:倍率(×8、×16など)で表示されることが多い(風しんで昔からよく使われる)
現在は、説明のしやすさや精度の面でEIA法が主流になっています。
麻しんも風しんも「両方EIA法」で検査して良いですか?
医学的には問題ありません。
ただし、公費助成制度を使う場合は自治体ごとに
「HI法指定」「EIA法も可」など条件があることがあるため、制度利用時は運用ルールに合わせます。
EIA法の数値で、ワクチンを打つ基準はありますか?
施設や制度で細部は異なりますが、実務上の目安としては以下がよく使われます。
前橋市では下記基準未満の方を助成対象としています。
麻しん(EIA):16 IU/mL未満
風しん(EIA):8 IU/mL未満
ワクチンについて(生ワクチン・MR)
生ワクチンとは何ですか?
弱くしたウイルスを使って免疫をつけるワクチンです。
自然感染に近い形で免疫がつくため、効果が強く長持ちしやすいのが特徴です。
生ワクチンを打てない状況はありますか?
あります。代表的には以下の方は接種できません。
• 妊娠中(妊娠の可能性がある場合も含む)
• 免疫が低下している方(抗がん剤治療中・強い免疫抑制剤使用中など)
• 過去にワクチンで重いアレルギーを起こしたことがある方
※最終判断は診察で行います。
生ワクチンを打った後の注意点は?
• 接種後5~10日くらいで、微熱・軽い発疹・だるさが出ることがあります(多くは自然軽快)
• 接種後2か月間は妊娠を避けてください(確実な避妊)
• 通常の生活で家族にうつることはほとんどありません
どちらか一方だけが対象でも、混合ワクチン(MR)は打てますか?
はい、接種自体は可能です。
MRワクチンは麻しん・風しんが1本に入ったワクチンで、片方に免疫が十分あっても、追加接種で大きな問題になることは通常ありません。
前橋市の制度では、MR混合ワクチンも助成の対象となります
すでに免疫があるのにワクチンを打ってしまっても大丈夫ですか?
多くの場合、問題はありません。
すでに抗体がある方が追加接種しても、重い副反応はまれです。
(接種後の発熱や局所の腫れなど、軽い反応が出ることはあります。)
目的と受診の考え方
なぜ「配偶者」も検査・接種をすすめるのですか?
妊婦さんはワクチンを打てない時期があるため、
家族が免疫を持つことで家庭内感染を防ぐことが重要です。
家族で赤ちゃんを守る考え方をコクーン戦略といいます。